
ヤクザ漫画には、組織同士の抗争を正面から描く任侠ものだけでなく、潜入捜査、金融、政治、家族コメディ、恋愛まで幅広い作品があります。
同じ裏社会を扱っていても、暴力の怖さを描く作品と、組織の論理や人間関係を描く作品では読み味が大きく違います。だからこそ、「何を見たいか」で選ぶことが重要です。
- 王道の任侠・抗争漫画を読みたい
- 潜入捜査や裏社会の駆け引きを楽しみたい
- 重すぎないヤクザ×コメディ作品も知りたい
この記事では、ヤクザ漫画おすすめ23選を「潜入・裏社会」「王道・極道」「抗争・成り上がり」「人情・コメディ」「恋愛・異色」の5タイプに分けて紹介します。

抗争の緊張感、組織で生きる人間ドラマ、日常とのギャップなど、読みたい要素から選ぶと自分に合う一作を見つけやすくなります。
【潜入・裏社会】ヤクザ漫画おすすめ6選
ここでは、潜入・裏社会を軸に楽しめるヤクザ漫画6選を紹介します。
1. ザ・ファブル
🥇おすすめ度:88
★★★★★
伝説の殺し屋が「普通の人」として一年を過ごす裏社会コメディ
あらすじ
裏社会で圧倒的な実力を持つ殺し屋・佐藤明は、ボスから一年間「誰も殺さず普通に暮らせ」と命じられる。大阪へ移り、一般人として仕事を始めるが、常識や人付き合いには不慣れ。
静かな生活を望んでいても、周囲では裏社会の問題が起こり、明は自分の正体を隠したまま対応を迫られる。
おすすめポイント
殺し屋としては完璧なのに、普通の職場や日常生活では不器用という落差が最大の魅力です。戦えば強い主人公が、会話や仕事では周囲に合わせようと苦戦するため、裏社会ものなのに笑える場面が多くあります。
一方、危険な人物や組織同士の緊張感はしっかりあり、日常パートとの落差がサスペンスを強めます。犯罪を爽快な成功体験として描くより、「普通に暮らすこと」の難しさを見せる作品です。
2. 土竜の唄
🥈おすすめ度:82
★★★★
警察官が暴力団へ潜入。正体を隠したまま危険な組織で成り上がる
あらすじ
交番勤務の警察官・菊川玲二は、ある日突然、暴力団へ潜入する「モグラ」としての任務を命じられる。警察官であることを隠したまま組織へ入り、信頼を得ながら情報を集める必要があるが、周囲は一筋縄ではいかない人物ばかり。
玲二は大胆な行動と運で危機を乗り越え、次第に組織内でも存在感を増していく。
おすすめポイント
警察官としての目的と、潜入先で築いた人間関係がぶつかる二重生活の緊張が魅力です。正体がばれれば任務どころか命まで危うくなるため、会話一つにもスリルがあります。
同時に、主人公の行動はかなり破天荒で、現実の潜入捜査を学ぶ作品ではありません。危険な局面を勢いと笑いで突破するエンタメ色が強く、長編ならではの成長も楽しめます。
潜入ものと極道漫画の両方を一作で味わいたい方におすすめです。
3. 闇金ウシジマくん
🥉おすすめ度:80
★★★
借金を入口に、欲望と依存が人を追い込む社会の暗部を描く
あらすじ
闇金融業者・丑嶋馨のもとには、金に困ったさまざまな人間が訪れる。浪費、依存、見栄、仕事の失敗など理由は違っても、借金によって状況がさらに悪化していく。
丑嶋は感情に流されず回収を進め、その周囲で債務者の人間関係や生活が崩れていく様子が描かれる。
おすすめポイント
ヤクザ本人を中心にする作品ではなく、闇金融を通して裏社会と一般社会が接する場所を描く作品です。普通の生活を送っていた人が、小さな判断の積み重ねで転落する怖さがあります。
救いの少ない話や刺激の強い場面も多いため、気軽な娯楽作品ではありません。その分、お金、依存、承認欲求、搾取の仕組みを強く意識させます。極道漫画というより社会派の裏社会漫画を読みたい方におすすめです。
4. 新宿スワン
🥉おすすめ度:79
★★★
新宿のスカウトから裏社会へ踏み込む青年の成長譚
あらすじ
職も金もなく新宿をさまよっていた白鳥龍彦は、スカウト会社の男と出会い、夜の街で女性を店へ紹介する仕事を始める。
最初は何も知らない新人だったが、歌舞伎町の人間関係、競合会社、裏社会の勢力争いへ巻き込まれ、仕事の責任と危険を知るようになる。龍彦は街の人々と関わるほど、自分の仕事と生き方を問い直す。
おすすめポイント
「夜の街で稼ぐ格好よさ」だけではなく、人を商品として扱う仕事の危うさや組織の圧力まで描くところが読み応えがあります。龍彦は無鉄砲ですが、目の前の相手を放っておけない性格が人望へつながっていきます。
歌舞伎町のスカウト業界を軸に、ヤクザや半グレ的な勢力まで関係が広がり、街全体の力関係が見えてきます。純粋な任侠ものより、都市の裏側と若者の成長を読みたい方におすすめです。
5. 殺し屋1
🥉おすすめ度:77
★★★
暴力と支配欲を極端に描く、読む人を選ぶ問題作
あらすじ
新宿の裏社会を舞台に、暴力組織と謎の殺し屋をめぐる争いが激化していく。登場人物たちは力や恐怖で他人を支配しようとし、殺し屋側も単純な正義ではない。
物語は暴力を娯楽的に描くだけでなく、加害と被害、快楽と恐怖が歪んだ形で結びつく人物心理へ踏み込んでいく。
おすすめポイント
裏社会の格好よさより、人間の暴力性や歪んだ欲望を徹底して不快なところまで見せる作品です。だからこそ、爽快な任侠漫画を期待するとまったく違う読書体験になります。
刺激の強い表現が非常に多く、誰にでもおすすめできる作品ではありません。それでも、極端な人物造形と心理描写で裏社会漫画の限界まで踏み込んだ一作として独自性があります。
重い作品へ耐性があり、異色のサスペンスを読みたい方に向いています。
6. ミナミの帝王
🎖️おすすめ度:75
★★
大阪ミナミの金貸しが、金銭トラブルを知恵と交渉で裁く長寿作
あらすじ
大阪ミナミで高利貸しを営む萬田銀次郎のもとには、借金、商売、詐欺、契約など金にまつわるさまざまな問題が持ち込まれる。
銀次郎は単に金を貸すだけでなく、法律や商売の知識、人間関係を読みながら相手と交渉し、債権回収やトラブル解決へ動いていく。金をめぐる争いを追う中で、銀次郎は人の弱さや欲にも向き合っていく。
おすすめポイント
腕力より「金と契約のルール」を使って相手へ対抗する頭脳戦が魅力です。裏社会を扱いながら、一話ごとに異なる金銭トラブルを扱うため、長編でも途中から読みやすくなっています。
現実の法律や金融制度は連載時期によって変わっているため、実用情報としてそのまま使うのは避けるべきです。そのうえで、人情と金銭問題を結びつけた長寿漫画として独特の読み味があります。
金融系の裏社会漫画を探している方におすすめです。
【王道・極道】ヤクザ漫画おすすめ5選
ここでは、王道・極道を軸に楽しめるヤクザ漫画5選を紹介します。
1. ドンケツ
🥈おすすめ度:82
★★★★
無鉄砲な男を中心に、組織の上下関係と抗争を荒々しく描く
あらすじ
地方の極道組織を舞台に、常識外れの行動力を持つ男・ロケマサを中心として、組織間の対立や内部の上下関係を描く。主人公は扱いづらい存在でありながら、圧倒的な胆力と独自の信念で周囲へ影響を与える。
複数の組織や人物が入り乱れ、地方極道社会の群像劇へ広がっていく。
おすすめポイント
主人公一人の成り上がりだけでなく、若頭・幹部・組長それぞれの立場から組織を描くため、極道社会の群像劇として厚みがあります。誰が上で誰が下かという序列が、会話や判断へ常に影響します。
荒々しい人物が多く、暴力のある世界を美化せず緊張感ごと見せる作品です。コメディ寄りではなく、骨太な任侠漫画や組織戦を求める方におすすめです。
2. 代紋TAKE2
🥈おすすめ度:81
★★★★
一度失敗した極道人生を時間移動でやり直す異色の長編
あらすじ
極道としてうまくいかない人生を送っていた阿久津丈二は、ある出来事をきっかけに過去へ戻る。未来の記憶を持ったまま若い頃から人生をやり直すことになり、以前は避けられなかった失敗や組織内の問題へ別の選択で向き合う。
小さな立場から人望と実績を積み上げ、極道社会で成長していく。
おすすめポイント
極道漫画へ「人生の二周目」という仕掛けを入れることで、選択の違いが組織や人間関係をどう変えるか楽しめるのが魅力です。未来を知っていても万能ではなく、別の選択が新しい問題を生むこともあります。
抗争や出世だけでなく、「あの時こうしていれば」という後悔をやり直す物語として読めるのが特徴です。長編の成り上がりとSF的な仕掛けを組み合わせた異色作を読みたい方におすすめです。
3. 静かなるドン
🥉おすすめ度:80
★★★
昼は下着会社の社員、夜は総長。会社員と極道を行き来する長編
あらすじ
下着会社で働く近藤静也には、関東最大級の暴力団組織を率いる総長というもう一つの顔がある。本人は平穏な会社員生活を望んでいるが、組織同士の争いや跡目問題に巻き込まれ、二つの生活を両立しなければならない。
会社の恋愛や仕事と、極道社会の抗争が交互に展開する。
おすすめポイント
会社では冴えない社員なのに、裏では巨大組織のトップという落差が作品を長く読ませる核です。どちらかの顔だけでは成立せず、会社で得た経験や人間関係が極道側へ影響することもあります。
任侠、抗争、恋愛、コメディが同じ長編に共存しており、重い極道ものだけを求める方とは好みが分かれます。その分、幅広い要素を楽しめるヤクザ漫画の代表作。長編を腰を据えて読みたい方におすすめです。
4. 白竜
🥉おすすめ度:77
★★★
交渉・経済・情報で主導権を奪う、腕力だけじゃない極道漫画
あらすじ
知略に長けたヤクザ・白川竜也を中心に、組織の問題や企業との交渉、利権をめぐる争いを描く。白竜は感情に任せて動くより、相手の目的や弱点を読み、情報と交渉で状況を制御していく。
極道組織だけでなく企業や社会の仕組みも絡み、経済戦のような展開が多い。
おすすめポイント
「強いヤクザ=喧嘩が強い」だけではなく、相手より先に情報を集め、交渉条件を作る知略型主人公なのが魅力です。組織間の対立も、直接的な争いより利益や契約の読み合いとして描かれることがあります。
現実の制度や業界事情とは切り分けて読む必要がありますが、極道漫画に頭脳戦や経済要素を求める方には相性がいいです。力より交渉で勝つ主人公を見たい方におすすめです。
5. 仁義
🥉おすすめ度:76
★★★
境遇の違う二人が極道社会で頭角を現す長編人間ドラマ
あらすじ
異なる境遇を持つ二人の男が出会い、極道社会の中で互いを支えながら成長していく。組織内の出世、抗争、仲間との関係が長い時間をかけて描かれ、二人の友情とそれぞれの立場が物語の軸になる。
個人の強さだけでなく、人望や信頼が組織内での力へ変わっていく。
おすすめポイント
一人のカリスマだけで進むのではなく、性格や能力の違う二人が互いを補うところが魅力です。組織に属することで得るものと失うものがあり、出世が必ずしも自由につながるわけではありません。
長編だからこそ、若い頃の選択が後の関係へ影響する厚みがあります。
昔ながらの極道漫画らしい人情、友情、組織論をじっくり味わいたい方におすすめです 二人の友情が組織の出世と絡むことで、個人として助けたい気持ちと立場上の判断がぶつかる場面があります。
【抗争・成り上がり】ヤクザ漫画おすすめ4選
ここでは、抗争・成り上がりを軸に楽しめるヤクザ漫画4選を紹介します。
1. サンクチュアリ
🥈おすすめ度:85
★★★★
表と裏の二方向から日本を変えようとする男たちの野望
あらすじ
過酷な過去を共有する二人の男が、日本社会を変えるという目標を掲げる。一人は政界へ進み、もう一人は裏社会で力を伸ばす。
選挙、派閥、交渉、組織抗争と異なる手段を使いながら、二人は別々の場所から権力へ近づき、自分たちの理想を実現しようとする。
おすすめポイント
同じ目標へ向かいながら、政治と裏社会という正反対のルートを選ぶ構図が最大の魅力です。二人の友情は熱い一方、目的のために権力を握ろうとする危うさもあり、単純な成功物語ではありません。
極道漫画でありながら政治劇としても読め、組織を動かす力、世論、人脈がどうつながるかを見る面白さがあります。昭和・平成の青年漫画らしい豪快さも含め、野望と友情を大きなスケールで楽しみたい方におすすめです。
2. 本気!
🥉おすすめ度:78
★★★
まっすぐな青年が人望を集め、極道社会で成長していく長編
あらすじ
一人の青年が極道の世界へ入り、周囲の人々と関わりながら少しずつ信頼と立場を築いていく。荒事だけでなく、人情、恩義、仲間との関係が物語の中心にあり、主人公は自分なりの筋を通そうとする。
組織内の争いや立場の変化を経験しながら、人間としても成長していく。
おすすめポイント
暴力や恐怖で人を従わせるより、主人公のまっすぐさが周囲の人望へ変わっていくのが魅力です。極道社会を舞台にしていますが、人情漫画としての比重が高く、主人公を応援しながら読み進めやすいです。
長編ならではの時間の積み重ねで、若い頃の出会いが後の組織関係へつながるのも見どころです。冷徹な裏社会ものより、仁義・友情・成長を重視する方におすすめです。
3. HEAT-灼熱-
🥉おすすめ度:76
★★★
圧倒的な器を持つ男が、街の勢力図を変えていく
あらすじ
新宿を舞台に、強烈な存在感を持つ青年が周囲の人間を巻き込みながら勢力を拡大していく。暴力だけではなく、人を見る目、度胸、交渉力で仲間を増やし、既存の組織や街の有力者と対峙する。
小さな店や人間関係から始まった物語は、次第に大きな裏社会の力関係へ広がっていく。
おすすめポイント
主人公の「この男についていきたい」と思わせる器の大きさを、周囲の人物の反応から見せるのが特徴です。成り上がりものの爽快感が強く、組織のトップへ近づく過程をテンポよく楽しめます。
一方、裏社会の権力争いを扱うため緊張感は高く、単純な成功譚ではありません。カリスマ性のある主人公が街の構図を変えるタイプの青年漫画が好きな方におすすめです。
4. 修羅がゆく
🎖️おすすめ度:75
★★
敵味方が入り乱れる長編組織戦で、男たちの信念を描く
あらすじ
全国規模の極道組織同士の対立を背景に、複数の男たちが自分の信念と立場を懸けて行動する長編任侠劇。抗争は一対一の喧嘩では終わらず、組織間の同盟、裏切り、上下関係が複雑に絡む。
主人公たちは自分が属する組織や仲間を守るため、次々と厳しい選択を迫られる。
おすすめポイント
個人の強さより、組織同士がどう動き、誰がどこへ付くかという大規模な勢力戦が魅力です。長編のため登場人物は多いですが、その分、立場の違う男たちの信念が厚く描かれます。
昔ながらの任侠漫画らしい緊張感と、全国規模へ広がる抗争をじっくり読みたい方に向いています。人情コメディより本格的な組織戦を求める方におすすめです。
全国規模へ広がるほど、一つの判断が別地域の組織や同盟関係へ波及します。
【人情・コメディ】ヤクザ漫画おすすめ5選
ここでは、人情・コメディを軸に楽しめるヤクザ漫画5選を紹介します。
1. ヒナまつり
🥇おすすめ度:86
★★★★★
ヤクザの部屋へ超能力少女が落ちてくる、笑えて温かい共同生活
あらすじ
若手ヤクザの新田義史の部屋に、突然謎の少女ヒナが現れる。ヒナは強力な超能力を持つが生活能力に乏しく、新田は半ば強制的に彼女の面倒を見ることに。
二人の同居生活を中心に、ホームレス、同級生、別の超能力者など多くの人物が関わり、日常の騒動が広がっていく。
おすすめポイント
ヤクザと超能力という物騒な設定なのに、最終的には「誰かの面倒を見る大人」の話になっていくところが魅力です。新田は最初こそ迷惑がりますが、ヒナとの生活を通じて家族のような責任感を持つようになります。
脇役にもそれぞれ人生があり、ギャグ回の中から突然、人情味のある話が生まれるのも強み。極道漫画の緊張より、家族・友情・笑いを楽しみたい方におすすめです。
2. 極主夫道
🥈おすすめ度:84
★★★★
最凶と恐れられた男が、家事に全力を注ぐ日常コメディ
あらすじ
かつて裏社会で「不死身の龍」と恐れられた男は、現在は結婚して専業主夫として暮らしている。買い物、料理、掃除、地域活動など普通の家事をこなすが、言葉遣いや表情は極道時代のまま。
そのため日常の些細な出来事まで、まるで抗争のような迫力で進んでいく。
おすすめポイント
家事を一切手抜きせず、極道時代と同じ真剣さで取り組むギャップが最大の笑いです。安売りスーパーへ向かうだけでも緊張感があり、料理の仕込みまで「仕事」として完璧にこなします。
短話形式で読みやすく、長い組織抗争を追う必要もありません。元ヤクザ設定を怖さではなく生活コメディへ変えた作品として非常に入りやすいです。気軽に笑えるヤクザ漫画を探している方におすすめです。
3. 組長娘と世話係
🥉おすすめ度:78
★★★
荒事担当の男が、組長の娘の世話係になって変わっていく
あらすじ
組の中でも恐れられる若頭・霧島透は、組長から一人娘・八重花の世話係を命じられる。これまで力で問題を解決してきた霧島は、子どもとの接し方が分からず戸惑う。
しかし学校行事、食事、日常の会話を重ねる中で、八重花を守る責任と、自分の行動が周囲へ与える影響を意識するようになる。
おすすめポイント
極道としての強さより、子どもを怖がらせず安心させる難しさが主人公の成長になる作品です。八重花もただ守られるだけではなく、霧島の変化へ影響を与えます。裏社会設定はありますが、中心は家族的な関係と日常。
荒々しいヤクザ漫画が苦手でも読みやすく、温かい人間ドラマを求める方におすすめです。霧島は八重花へ接することで、自分が周囲からどう見られてきたかへ初めて意識を向けます。
4. ごくせん
🥉おすすめ度:77
★★★
任侠一家の跡取り娘が、問題児だらけのクラスへ本気で向き合う
あらすじ
任侠一家の跡取り娘・山口久美子は、自分の出自を隠して高校教師として働き始める。担当するのは問題児ばかりのクラス。
生徒たちは最初、彼女を軽く見ているが、久美子は逃げずに一人ひとりと向き合い、学校の外で起きた問題にも体当たりで関わっていく。
おすすめポイント
極道一家で育ったからこその度胸と筋の通し方を、教師として生徒を守る方向へ使うのが魅力です。強さを誇示するためではなく、困っている生徒を見捨てないために行動します。
学園ドラマとしての比重が高く、ヤクザ漫画の重さはかなり薄めです。任侠の「義理・人情」を明るい教師ものとして楽しみたい方におすすめです。
久美子は生徒が問題を起こした時、教師として責任を取りつつ、任侠一家で身につけた度胸で真正面から向き合います。
5. 紺田照の合法レシピ
🎖️おすすめ度:73
★★
物騒な場面を全部料理へつなげる異色グルメコメディ
あらすじ
若い組員・紺田照は、裏社会の仕事へ関わる一方、料理へ並々ならぬ情熱を持っている。日々出会う出来事や言葉を料理のアイデアへ変換し、家へ帰れば本格的な一皿を作る。
緊張感のある場面と家庭的な料理描写が交互に登場し、独特のテンポを生む。料理の工夫が事件の印象まで変えていく。
おすすめポイント
何を見ても「この食材ならどう料理するか」と考えてしまう主人公の発想が笑いの中心です。極道の物騒な会話が、次のページでは献立のヒントになるため、ジャンルの落差が大きくなっています。
料理は比較的具体的に描かれ、グルメ漫画としても楽しめます。重い抗争より、変化球のヤクザコメディを読みたい方におすすめです。
【恋愛・異色】ヤクザ漫画おすすめ3選
ここでは、恋愛・異色を軸に楽しめるヤクザ漫画3選を紹介します。
1. 来世は他人がいい
🥈おすすめ度:82
★★★★
危うい二人の腹の探り合いが続く、予測不能な恋愛劇
あらすじ
関西の極道一家に生まれた染井吉乃は、家同士の話から東京の極道一家の孫・深山霧島と関わることになる。外面は穏やかな霧島だが、内面には危うさを抱えており、吉乃も簡単には相手へ心を許さない。
家同士の事情、恋愛、裏社会の思惑が絡み、二人は互いの本音を探りながら関係を続けていく。
おすすめポイント
「危険な男に振り回される恋愛」ではなく、吉乃側も腹を据えて相手と渡り合うのが魅力です。恋愛感情だけではなく、家の立場や裏社会の人間関係が二人の距離へ影響します。
甘いラブコメより緊張感があり、相手が何を考えているか分からない会話そのものが面白い作品です。極道設定と恋愛の心理戦を一緒に楽しみたい方におすすめです。
2. Back Street Girls
🎖️おすすめ度:74
★★
ヤクザの男たちがアイドル活動へ。設定の強烈さで押すブラックコメディ
あらすじ
組の失敗で追い詰められた若いヤクザ三人は、組長の命令によってアイドルグループとして活動することになる。
本人たちは極道の意識を残したまま、歌、ダンス、握手会などアイドル仕事へ取り組み、裏社会の価値観と芸能活動の常識が大きく衝突する。三人は舞台上の姿と本来の自分たちとの落差に振り回されながら、活動を続ける。
おすすめポイント
「極道として生きたい本人たち」と「アイドルとして売りたい組長」のズレがブラックな笑いを生みます。芸能界パロディとして誇張された展開が多く、現実の職業描写を期待する作品ではありません。
設定上、身体や性別に関する扱いが現在の感覚では強く感じられる場面もあり、そこは好みが分かれます。過激な設定を笑いへ変えるブラックコメディとして読むのが向いています。
3. 野望の王国
🎖️おすすめ度:72
★★
暴力と野望を過剰な熱量で描く、時代性の強い青年漫画
あらすじ
権力を求める男たちが、政治、裏社会、企業など複数の世界で激しく争う。目的のためには手段を選ばず、登場人物たちの野望は次第に大きな抗争と権力闘争へ発展していく。
現代のリアルな犯罪社会を描くというより、昭和青年漫画らしい誇張された熱量で欲望と暴力を押し出す作品だ。
おすすめポイント
人物の野望や台詞が極端だからこそ、現代作品では味わいにくい異様なエネルギーがあるのが特徴です。一方、表現や価値観には連載時代の空気が色濃く、現在の感覚では読みづらい部分もあります。
リアリティより、昭和の劇画的な権力闘争を歴史的な作品として味わいたい方に向いています。ヤクザ漫画の系譜を広く知りたい方への補完枠です。
【まとめ】ヤクザ漫画は描かれる裏社会の距離感で選ぼう

裏社会の緊張と娯楽性を両立した作品なら『ザ・ファブル』『土竜の唄』、王道の極道組織を読みたいなら『静かなるドン』『ドンケツ』『仁義』がおすすめです。
成り上がりや大規模抗争なら『サンクチュアリ』『HEAT-灼熱-』『修羅がゆく』、気軽なコメディなら『ヒナまつり』『極主夫道』『組長娘と世話係』が候補になります。
恋愛なら『来世は他人がいい』、異色作なら『Back Street Girls』『野望の王国』もあります。
ヤクザ漫画は犯罪行為そのものを推奨するものではなく、組織、人情、欲望、社会の裏側を物語として描くジャンルです。自分が求める緊張感と人間ドラマの比率から選んでみてください。
重厚な抗争劇を求めるなら組織同士の力関係や世代交代を描く作品、一般社会との接点を楽しみたいなら潜入捜査や金融を扱う作品が向いています。任侠の世界観に興味はあっても暴力的な場面が苦手なら、家族や仕事との落差を笑いへ変えるコメディから入ると読みやすいでしょう。
同じヤクザ漫画でも、犯罪の怖さを見せる作品と、義理や責任を通じて人物の生き方を描く作品では読後感が変わります。紹介したおすすめ度だけで決めず、求める緊張感、長さ、笑いの比率を確かめてください。現実の暴力団とは切り分け、物語としての表現を楽しむ視点も大切です。
🥇大傑作(おすすめ度:86〜90)
ザ・ファブル
ヒナまつり
🥈傑作(おすすめ度:81〜85)
土竜の唄
ドンケツ
代紋TAKE2
サンクチュアリ
極主夫道
来世は他人がいい
🥉良作(おすすめ度:76〜80)
闇金ウシジマくん
新宿スワン
殺し屋1
静かなるドン
白竜
仁義
本気!
HEAT-灼熱-
組長娘と世話係
ごくせん
🎖️入選(おすすめ度:71〜75)
ミナミの帝王
修羅がゆく
紺田照の合法レシピ
Back Street Girls
野望の王国
